ご存知ですか?便利なSaaSが続々登場しています!
SaaSという言葉、最近良く聞きますよね
IT雑誌だけではなくビジネス雑誌にも頻繁にも登場するSaaS、Software as a Serviceの略で代表格としてSalesForceが有名です。
実はロフトワークではGoogle企業向けサービス、37signalsのBaseCampやBackPack、Zoho、RTMなどなど積極的にSaaSを利用しています。
(ロフトワークのSaaSの活用の話はまた後日。)
現在ロフトワークがテストをしているのがサポートデスクのSaaS「Zendesk」です。
http://www.zendesk.com/
まだ日本語対応がされていないため利用には工夫が必要ですが、なかなか優れた発想を持っています。中小規模な開発ベンダーにとって、サポートは悩みのタネ。でもほとんどの質問は過去に行なわれた質問ですし、インシデント管理もトラブルになりやすい問題です。
Zendeskはそういった問題を解決し見える化するのはもちろん「顧客との対話の場」として信頼関係を構築し、開発にフィードバックも出来る…そんな思想をかいま見る事ができる楽しみなサービスです。
こういった優秀でビジネスに実際に利用可能なSaaSが月に数サービス、世界に誕生しています。大手ソリューションベンダーが何百万/何千万という価格で販売していたソリューションがこうしてどんどん月額X万円のSaaSで実現しています。
もちろん全てのソリューションがSaaSになるわけではないでしょう。でも私が想像していたよりも、そして社会が想像していたよりもSaaSの浸透スピードはかなり早い、というのが私の印象です。
中小企業にとって、大手企業でしか手に入れられなかった「見える化」や「機能」が一瞬で手に入れることが出来るチャンス。そして企業規模を問わず「変化」を求め続けられる今後、SaaSという形態はひとつの回答なのでは?というのはちょっと言い過ぎでしょうか。
進化のスピードと日本の出遅れ
多くのSaaSはAPIを公開し他のサービスと連携が可能、そしてSaaSの恐ろしいところはパッケージと比較し「あっという間に進化する」ところです。我々も気がつかないうちに「あれ?こんな機能ってあったっけ?」「あ、ちょっと使いやすくなったね」という事が起こるのがSaaSであり、気がつけばパッケージソリューションよりも大きく進化をしていたりします。
そんなSaaS、「便利だな~」なんて思って利用しているのですが、いくつか思うところがあります。
まずひとつ目。日本からスタートし、広まっているSaaSがほとんどありません。そして「日本ローカル」という事でのんびりとしていた日本のビジネスアプリケーションもこれからはネットワークを通じて世界からどんどん攻めらるのではないでしょうか。これまで海外からの流入を日本の周りをぐるりと取り巻く「海」が阻んでいましたが、もう通じません。どんな企業でもSaaSを今日から導入することが可能です。サポートの問題も「サポートだけ」受ける日本の企業が生まれ始めています。
今後日本のシステム開発会社は守勢な状況になるのでは?と心配でなりません。
日本のシステムベンダーさんもインターナショナル対応とSaaS化し、ぜひぜひ世界に進出をして下さい!(パートナーベンダーの皆さん、応援しています!)
SaaS+クリエイティブ+プロジェクトマネジメントで広がる未来
2番目。それはロフトワークのように、プロジェクトマネジメントという「コア」を持ちさまざまな人や企業と繋がり、クリエイティブやシステムをつくっている会社にとってはとても「面白い」時代になっている、ということ。
世界中のクリエイティブとSaaSを組み合わせれば何ができるんだろう?そう考えると夢が広がります。
例えば、ロフトワークでは今現在、大企業のイントラサイトをつくるプロジェクトを手がけています。10年前、その企業のイントラをロフトワークのような「クリエイティブ系」が手がけるなんて悪い冗談としか思われなかったはずです。
それを実現したのはCMSなどのパッケージソリューション。ロフトワークはUIや情報設計に注力し、開発は極小化することで大企業に耐えうるイントラサイトを構築することが可能になっています。そして素晴らしいサイトが出来る自信もあります。
この傾向はECやSNSなどの既存システムとCMSなどの組み合わせでも多数生まれて来ており、手がけることが出来るシステムの複雑さと規模は年々高まって来ています。
これがSaaSの出現、公開されたAPIとクラウドによって、もっともっとロフトワークが取り組めるプロジェクトやつくれることの範囲が広がると確信しています。
インターネットを通じて「つくれる」ことの可能性がますます、そして急速に広がっている。
SaaSのスピード感とスケーラビリティ、そしてそのネットワーク性と連携性。この力とクリエイティブを見ていると、これからの可能性を感じわくわくしています。